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  ~月命日定期便 25か月め~

石巻市がリリースした「災害公営住宅地区別整備計画戸数」という資料がある。仮設住宅にお住まいの被災者の皆さんが、郵送または面談で入居意向を回答した結果に基づいて立てられたプランである。

合計4,000戸の建設計画は、大きく分けて「市街地」の約3,300戸、「半島部」の700戸に分かれている。データを見てみると、「市街地」では当初の整備計画よりも建設予定戸数が増加しているが、「半島部」ではほとんどの地区で予定数が減少、特に雄勝と牡鹿地区の減少が著しい。辛い表現になるが、2地区の被災者の少なくない割合の方が「住みたいけど、住めない」との判断をされたのだろう。

平成の大合併より以前、「市街地」は元々の「石巻」であり、「半島部」は「牡鹿」や「雄勝」などの別の町だった。合併以後、中心部への人や経済の集中はじりじりと進んでいたと想像するが、震災で一気に加速してしまった。
このエリアで「女川」だけが、「政治と経済が深く絡み合った合併」を免れた理由を述べる必要はないだろう。
ふと、被災地の外にいる自分の周囲のことを思う。石巻で起きていることは、震災で加速したことを別にすれば、日本全国どこの地域でも存在しているのではないか。この現状は日本の近未来像を映し出しているのだという確信に近い思いを抱く。石巻の復興計画をバランス良く進めることが出来れば、将来の日本全体のあり方にも希望が見いだせるように思えてならない。

遠い東北での縁遠い話ではなく、当事者意識を如何に持つかがこの国の行く末に関わると思い行動していこうと思う。

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